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2006年11月25日 (土)

Neo Yankees' Holiday 〜 バリ島旅行記(その2)

●2006/11/17

朝の7時に目覚まし時計で起きる。
大丈夫、ちゃんと起きられた!はじめて迎えるバリ島での朝。
カーテン代わりの、木でできた格子の枠の隙間から白い光が漏れている。
にわとりと犬の元気な鳴き声が、すぐ近くから聞こえてくる。
バルコニーに出ると、むわっとする風が熱帯の花の良い香りを運んできた。

Restraunt_frog
至るところに、カエルをモチーフとした像がある。
そしていちいちお花が添えてあって、なんともかわいらしい。

出かける準備を済ませて、ホテル内のレストランへ朝食をとりにいく。
入口などいろんな箇所に、なにかの幹でできたような小さな入れ物があり
色鮮やかな植物とお米、お香が添えてちょこんと置いてある。
ふと周囲を見渡すと、ホテルのエントランスにも、
プールの入口にも同じものが飾ってある。
(街に出て気付いたが、車やバイクにも、人間の生活のあるところに
必ずそれはある。入れ物のかたちや花の置き方など、どれもセンスが良い!)

Yashinomi
今にも落ちてきそうな、たわわに実ったヤシ。
ランみたいな良い香りの花もそこら中に咲いていた。うっとり。

Ganeshazou
この真っ赤なハイビスカスがとてもお似合いなガネーシャ像の
下に置かれているのがお供え物。かわいいんだわ。

これはなんですか、とレストランのスタッフの方に伺うと
バリは精霊と魔物の2つの世界が共存していて、
どちらも同じように人に受け入れられ、そして敬われるのだそう。
外の世界ではそのようだけど、人間の心の中にも
ランダ(悪)とバロン(善)の精霊が潜んでいて、毎日戦いを繰り広げている。
但し、両者の力は互角なので勝負はつかないと信じられているとのこと。
そのためのお供え物で、朝または夕方に必ず置きお祈りを欠かさない。
地面に置くのは魔物避け、石像の上や台に置くのは神様向け、
と言っていたような言ってなかったような…。

バリのヒンズー教は、イスラムやキリスト教とがごく自然に混ざり合って
独特の資質を持っている。お供え物は、インドのヒンズー教にはないもので
精霊信仰のあるバリ独自の風潮がミックスされてできた文化なのだそうな。

余談で「ニュピ」といわれるバリのお正月は(4月頃らしい)
島を悪霊が通り過ぎる時期で、家の中に閉じこもっていなくてはいけない。
ガスや火も使っちゃいけないのだと教えてもらった。
店も開かず、停電のところもあるので、旅行者は軟禁状態になるのだそうな。
この時期に旅行に来なくてよかったなあ、と思った!

じぶんが無宗教なことについて、特に考えを巡らせるわけでもなく。
ただただ、信仰心に基づいた生活というものを想像してみた。
が、なかなかできなかった。

帰ったらクリスマスで、きっとパーティーをするんだ。
それでお正月には、神社にもお寺にも行くのだろうな。
神様にも仏様にも、実在するあの子にもしあわせをお祈りしちゃう。
その先まで一歩すすめて頭を回転させようとするも、無駄だった。

Asagohan
朝食のメニューはパンケーキとベーコンオムレツ、それとフルーツだった。
主食やたまごは選ぶことができた。
朝食をこんなにもきちんと摂ったのっていつぶりかな。

この日は丸一日、車(と現地ガイドさん)を頼んで島内観光をすることにした。
丸一日、車と運転手を独り(二人)占めしても30ドルほどで驚くほど安い。
もっとも、交渉次第で安くもなったらしいが…。

まずはバリの中部に位置する中心街、ウブド方面へと車を走らせてもらう。
芸能・芸術の中心地でもあり、夜な夜な、伝統舞踊が舞われ
ガムランの音楽が村中を響くのだとのこと。
夜に照準をあわせて行けばよかったね!なんて思いながらも、
明るい昼間のウブドを楽しむことができた。
ウブドとは街の名前というわけではなく、村々(デサという)
の集合体の呼称だということをガイドさんの説明で知った。
途中、インドネシアのバリ更紗を製造している工場に立ち寄って
布になっていくその手作業の工程をじっくりと見学させていただいた。

職人さんたちの糸を操る手や、鮮やかで美しい色合い、デザインに
感心したところでまた車に乗り込む。窓の外に目をやっていると、
石像がひしめきあっている庭や、大きな絵がたくさんかかっている家、
小さな寺院のような舞踊場もたくさん見かけた。
ウブドは別名、芸術村とも呼ばれているとのことだ。

ウブドの東ブドゥル地区は、11〜14世紀にかけて(1000年前かよ!)
バリ島の初期の王朝、ペジェン王朝が栄えた地で
数えられないくらいの古代遺跡や歴史ある寺院が点在しているという。
まずは「象の洞窟」という意味の「ゴア・ガジャ」寺院に訪れた。
いきなり見えるのは、悪魔のかたちに彫られた入口の洞窟。
悪魔のかたちに見えるのは魔女の「ランダ」さんなのだとのこと。
大きな岩をくりぬいて、洞窟になっている。
その中は暗く、僧の寝床といわれた1メートル50センチほどの横穴や
瞑想場所といわれた50センチほどの縦穴が無数に空いている。
奥には顔はゾウ・身体は人間のガネーシャ像、
そしてヒンズーの3大神である、シヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマンの
リンガ(シンボル像)などが祀られていた。なんともいえない雰囲気。

Goa_gajah
丈が短めのワンピースだったので、足を隠さなくてはいけなかった。
青いサリーをくるりと巻いてもらって信号機のようなわたし。ランダさんと一緒に。

外には沐浴場もあり、その上から大きなワタの木が私たちを見下ろしている。
至る所に白いフワフワが落ちており、風に吹かれる度に舞って不思議な光景だった。

そのあとは、ウブドの郊外へと車を走らせて早めの昼食をいただくことに。
ライステラス(段々畑の水田)を観ながらカフェでランチ、というものを体験できた。
雑誌の写真や、人の旅行記などを見て「いいなあ〜」と思える、
想像するバリ的なシチュエーションだったので実に感無量。
眼下の広大な田んぼ、そこから吹いてくる涼しい風に吹かれて頂く
チキンカレーは絶品だった。マンゴージュースは濃厚で、
思いのほか、まったりのんびりゆっくりしてしまった。
できることならここで3時間くらいはのんびりしていたい、というのが本望。
しかし3泊の弾丸ツアー。また来るね、と後ろ髪ひかれる思いであとにした。
ケーキもお茶も、すごーくおいしそうだったんだよなあ…。

Chiken_curry
絶品のチキンカレー!野菜スープもやさしい味で、おいしい。
インドネシア料理、ますますのファンになったよ!

Mango_juice
すごく濃厚なマンゴージュース。
皮までもすりつぶしてあったのではないだろか?

Rice_country
で、目の前はこんな眺めがドーーーン!
ピロロロロロと、とんびのような鳥の鳴き声も聴こえたのなら
完璧なシチュエーションの出来上がりです。

そのあとは市場の近くで降ろしてもらって徒歩で散策した。
いかにもなバリ人ジゴロたちの甘いささやきにニヤニヤしながら
ある舞踊場の中に潜入して奥の方までお邪魔してみた。
大きなステージの奥は民家になっていて、バリの街での生活が垣間見える。
軒先には必ずといって良いほど、優雅な鳥籠に入った鳥たちがいる。
5才くらいのかわいい女の子が「ハロー」と声をかけてきた…
と思ったら、すぐに隠れてしまう。(かわいすぎる!!)
柱の影からちょこっと顔を出してニコニコしている。
話しかけるとどこかに逃げてしまって、恥ずかしがりやさんなのだ。
そこでわたしはあるコトを思いつく。小さな折り紙を持ち歩いていたので、
ツルをその場で折ってプレゼントすることにしたのだ。
…大成功!!興味津々で近づいて来て、そしてとってもよろこんでくれた。
一緒に写真を撮ったのを見ると、子供ってかわいいよなあ、と
オトナの気持ちで素直に思わずにはいられない。わたしの顔もいつもより穏やかだ。
折り紙を折っていると、他にもイギリスの方とトルコの方が話しかけてきて、
やはり折り鶴をプレゼントすると大変よろこんでくれた。
今度どこかに旅行する際には和服でも着ていって、
これ見よがしに折り紙を折ったりしていたら、面白いのではなかろうか。
世界中におともだちが増えるのではないか。
と思うも、現地ジャワ人に「私たちと顔が似ている」と言われること2回…。
わたしもうすうす感づいてたよ!ヘイ、トモダーチ!

Gamuran_gakki
これらの楽器や装飾品などを用いて、主に観光客のために
夜な夜な踊るのだそうな。荘厳でいながらもどこか素朴。ステキなのである。

Osonae_tool
お供え物のつくり途中のものが放置してあった。
入れ物はやしの葉っぱで編んでいるのだな。

Torikago
どの軒先にも、こんなにかわいらしい鳥籠が吊るしてある。
そしてそのへんにはニワトリがうろうろしていた。とりまみれ!

Ubud
ウブドの市場。いろんな色が目に飛び込んで、いろんな匂いがします。
そして、いろんな人々がいます。動物もいます。

他にも行きたかった寺院やお店があったのだけど、この日のメインイベント
として設定していた、「ビーチでサンセットを観ながらのディナー」に行くのに
時間が押し迫っていた。少しこっくりこっくりしながら、ホテルへ戻る。

市場で買った、オレンジ色の珊瑚のついたネックレスと、
薔薇の細工が細かい銀のリング、黄緑色のトルコ石と珊瑚がついたブレスレットを装着。
髪の毛を結って少しだけオシャレをして、ジンバランのビーチへ向かった。
どこへ行くにも、日本人観光客向けと思われる送迎があるのでとてもラクチンだ。
本当はベモ(乗り合いバス)なんかで行ければよかったのだけど、
ジンバランまでは近くから出ていないとのことだった。

シーフードのバーベキュー盛り合わせと、地元BINTANGのビールで乾杯。
この旅ではじめてのアルコールを注入。ごくごくとうるおいをチャージした。沁みるゼ。
ロブスターや、魚、大好きな貝類、クキクキしておいしい空芯菜やらフルーツを
これでもかとたらふく食べて2人で日本円にして3千円くらい。安さにびっくりする。
海のむこうの島に沈むこの日の夕陽は、わたしが今までに観た太陽の中で
1番か2番目に美しかった。(いつか沖縄で観た夕日もすばらしいものだった。)
大きくて、淡いオレンジ色のまんまる。波に白く反射して、またそれが美しい。
途中、バーベキューの煙がすごくて目にしみたのは少し残念だったのだけれども!

Robstar
ごはんも空芯菜も、そしてシーフードにつける
ソースもすべておいしかった。ニンニク味が好みです。

Jinbaran_sunset
本当はもっと海辺で撮りたかったのだけど、
カメラをテーブルに置いたまま、走り出して観に行ってしまった!

うっかりしていたら涙が出そうになるくらいで、今ここにいる幸せを
歯形がくっきりとつくほど噛みしめた。でもでも、

 Oh Yeah ナイーブな気持ちなんかにゃならない
 Oh Yeah 人生は大げさなものじゃない

 何も減らない毎日に ボクらはスッとするのさ
 水平線の向こうから 昔と同じ音がする アー

         ー 「SLOW DAYS」(フィッシュマンズ)

思い出は淡く淡く積み重なれて、ボクらを決めつけたりするんだって
この曲に教えてもらった。これをわたしのテーマにするんだっていつか決めたけど、
そんなことずっと忘れていた。バリ島の夕日の前で思い出すなんて。
けだるいリズムが頭ん中から離れなくて、身体も心もゆるみっぱなしだった。

少し遠くのほうに、煌煌と火が焚かれ、
たくさんのろうそくがゆらゆらと揺れている様が眺められる。
陽が落ちて暗くなって、吸い込まれるかのようにその場へ向かった。
わたしたちは会話もなく裸足だった。
10分ほど暗い砂浜を歩くと、不思議な音とリズムが響いてきた。
丸いちょうちん、焚き火。波の音にあわせるように鉄筋や打楽器の音が
大きくなったり小さくなったりで、不安にさせたりほっとさせたりする。
これがガムラン音楽と呼ばれるものなんだろうと予想が立つ。

近づいてみると、小さなレストランの前でお祭りのようなものが行われていた。
なんのお祭りですかと近くのひとに尋ねるも、よくわからなかった。
レストランの催し物の一環かとも思われたけど、なんとなく雰囲気が異質だ。
お祝いなのか、どういう集まりなのかもよくわからない。
不思議なストーリィの本を前日に読んでいたからか、
どこか別の世界に辿り着いてしまったような気分になった。
その場に座って、ずいぶんと長い間そのリズムと波の音にに酔いしれた。

Candle_beach
フジロックを思い出した!
ヘブンでガムランなんてのも、良いのでは?

現像した写真に、白い玉のようなものが何個も映り込んでいるものを発見した。
砂かほこりかとも思ったけど、前後の写真にはそれはなく、
この1枚だけだった。気になって調べてみると、「ムムディ」と呼ばれる
精霊の仕業なのではないかという結論に。この砂浜で撮った写真なのだ。
こんなのは神様のたくさん住むバリ島では当たり前の現象だという。
真偽のほどは定かではないが、不思議と怖くもないので
写真はそのままにしておくことにした。(大丈夫だよね……???)
そういう見極め能力をお持ちの方がいたら、今度ぜひ見てやって欲しいのだす。

Hちゃんはこのビーチで、白い玉のようなふわりとしたものを目撃したという。
写真に映っている玉のようなものと似ていたのだと!
一緒に歩いていると、突然びっくりしたり、何もないところでつまづいたり
ということがあった。つまづくことはこの娘は日常茶飯事なのだけど、
あきらかに普段よりも多かったので、スニーカー履きなよーなんて言っていた。
「さっき、目の前に人が突然来てびっくりした」なんてことも言っていた。
あの雰囲気だったら、何があってもおかしいと思わない。きっと何かが見えていたのね。

不思議なジャラン・ジャラン(バリの言葉で「散歩」の意)を引き上げ、
「帰ってプールかバルコニーでお酒を呑もう!」とテンションを上げた。
ビーチの屋台で売っていた、茹で落花生を買ってホテルへと戻る。
近くのスーパーでチョコレートと、水と、ハイネケンを購入。
バリの人はお酒をほとんど口にしない。冠婚葬祭の時くらいだとのことだ。
スーパーでもお酒コーナーはこぢんまりとしていて、なんとなく申し訳ない感じだ。
確かに、あんなにもおいしいフルーツジュースを毎日飲んでいれば、
アルコールなんて要らないような気がしてくる。
…などと思いながらも、ビールをイキイキと購入したわけだけれども。

部屋につくなり水着に着替えて、夜のプールに飛び込んだ。
いつもプールにいる白人たちもこの夜はいなくて2人占めだ。最高の気分。
サマーベッドに横になっては、またはそこに置いてあったサングラスをかけては、
ここぞとばかりに「欧米か!」とツッコミあっていた。ゆるすぎる。
スマートなHちゃんが泳ぐ姿はとてもキレイで、映画のワンシーンみたいだった。

レストランの大きなスクリーンでは、「グレムリン」が上映されていた。
ぷかぷかと水に浮かびながらギズモを愛でることもきっと一生に一度だろうなあ。
水を飲みにくるコウモリたちが、まるで停止しているみたいに見えた。
黒く薄いつばさでチロチロと素早く飛んでいるはずなのに、
彼らが水を飲むかわいい口元まではっきりと見えたような気がしたのは
わたしの妄想だったんだろうか。なんだかまるでスローモーションみたいだった。

わたしはぜえぜえするほど本気で泳いで、心地よく疲れていた。
うとうとするのをこらえながら部屋に戻ってシャワーを浴び、狭いけれど
ステキなバルコニーにテーブルと椅子をセットして、冷やしたハイネケンを開けた。
そういえば、この緑色のラベルってすごく洗練されたデザインだと思うのな!

落花生は香ばしくておいしかった。日本のものよりも粒が小さいけれど、
味がぎゅっと濃いと思った。なんの中身もない、それでいて身悶えるほど楽しい
会話をして(ひたすら喋ってたね!)またまた大の字で眠ることとした。

Osharemegane
おしゃれな鼻メガネでバリの夜は更けていきましたとさ。

それからどんどこしょ!

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コメント

うわあああ!なんて夕焼け!
私の旅心にボーボーに火をつけてくれたわね!行きてーーっ!
遠い日のバリを思い出す、すごい素敵な旅行記&旅写真だー。
でも、やはりアレが現れたのね。
絶対いるんだよね、あの島には、アレが・・・
ばななさんのバリ島夢日記も、かの地の知ってからだと何だか
リアルなんだわ。
あ、ヘブンでガムラン、すごくいいと思う!
しかし・・・鼻メガネ持って行くってあなた(笑

投稿: kaori | 2006年11月26日 (日) 00:16

>> かおりん

あははは。ボーボー!
しかしかおりさんもどこか旅に出るようで?
北インドから、ローマ字のメール、わたしんとこにも
届いておりました。あんなのも見せられたら、
仕事やめて長い間のんびりしたくなっちゃうわよのねン。

そう、絶対にいるんだよね。不思議なやつらが。
病気も未だに黒魔術師になおしてもらう…なんて風習があるようだし。
悪魔が通り過ぎるから一日仕事も勉強もしちゃダメ!
なんて、日本じゃ考えられないものね。
わたしは残念ながら(?)モノとしては見られなかったけど、
ちょっとヘンな気分になったり、何も考えられない場所があったり、
疲れていたからかもしれないのだけれども、
今まで感じたことのないような気持ちになったのは確かでしたな。

鼻メガネと、ガリ勉メガネ(牛乳瓶の底みたいな)をトランクにつめて持っていきました。
そんなわけで、ここでは見せられない写真も山ほど…。笑

投稿: アッキー | 2006年11月26日 (日) 14:23

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